ココを抑えればOK!|記事LPの作り方4STEPと7つの勘所を解説

商品購入や資料請求などのアクションにターゲットを誘導し、販売促進するのがランディングページ(LP)の役割です。一般的なLPの他に、「記事LP(記事ランディングページ)」というものがあります。

本稿では

・「記事LPってどう書けばいいの?」

・「記事LPとランディングページってどう違うの」

とった方に向けて、年間200本の記事LPを作成する現役ライターが、記事LPの作り方をランディングページとの違いからご紹介します。

本記事を読んだあなたは、読み手が行動を起こさずにはいられなくなるような記事LPをコンスタントに作成できるようになっているでしょう。

目次

記事LP(記事ランディングページ)とLP(ランディングページ)の違い

比較

 

LPの目的は購入してもらうこと

一般的なLP(以下、LP)の目的は商品やサービスの良さを伝え、購入してもらうことです。

 

・「この商品を買えばどんないいことがあるか」

・「このサービスを利用することで何がどう変わるのか」

 

などを伝えなければならず、どうしても広告色が強くなってしまいます。

しかし今や多くの人が広告に嫌悪感をもっていて、過度なPRは逆効果です。

たとえば、SNSのフィード上にいきなり宣伝臭の強い広告が出てくるとユーザーは拒絶反応を起こしてしまいます。
商品・サービスに興味がある人はウリコミ感が強くても問題ありませんが、その他大勢のユーザーは引いてしまうわけです。

 

そこで、広告色を抑えた広告が求められるようになってきたのです。

記事LPの目的はLPに誘導すること

記事LPの目的は、広告らしさを感じさせない記事風の広告のなかで商品やサービスの価値を紹介し、ユーザーにその価値を理解してもらった上でLPサイトへと誘導することです。

いきなり怪しげなPR感満載の広告がでてくるとユーザーは警戒してしまいますが、第三社目線で書かれた記事LPをいったん挟むことで、自然にLPに導くことができます

ユーザーに警戒させないよう、クッションの役割を担うのが記事LPというわけです。

 

 

記事LPはクッションの役割を担う

 

<SNS・メディア> 

↓ 

<記事LP>

<LP>

<販売サイト・公式サイト>

 

ランディングページ作成前の訴求テストにも役立つ

LPは訴求軸で成果の9割が決まります。

ユーザーが求めるものとLPの訴求がズレてしまっていた場合、成果を上げるのは極めて難しいです。LPの作成は記事LPよりも時間も手間かかるので、やり直しが生じると大変なロスになっています。

記事LPで訴求テストを行い、ユーザーがどんなものを求めているのかを先に調べてから作成にかかることで効果的なLPに仕立てることができます。

記事LPは順顕在層、潜在層に訴求しやすい

顕在層、順顕在層、潜在層、ユーザーニーズの棲み分けLPの場合、悩みや課題が明確で、その解決策を商品やサービスに求めている層へアプローチに適しています。

このように高い購買意欲を持った層を「顕在層(今すぐ客)」とよびます。

顕在層は少なからず購買意欲をもっているため、ウリコミ感があっても、読み進めてくれることが多いです。

 

一方、記事LPは、なんとなく悩みや課題はあるものの、解決するために商品やサービスを購入するまでは至っていない層順顕在層(そのうち客)」、悩みや課題の存在に気づいてすらいない、あるいはニーズをもっていない「潜在層(まだまだ客)」への訴求に向いているといわれています。

たとえば「血圧対策のセサミンサプリ」を売る場合、顕在層、順顕在層、潜在層のニーズの棲み分けは次のようになります。

 

<血圧対策のセサミンサプリのユーザーニーズの棲み分け>

・顕在層

血圧を下げたいという明確な悩みを持っている層。高血圧対策のためにセサミンのサプリの購入を検討している。


・順顕在層

なんとなく血圧が気になっている層。「血圧を下げるには食事が大切」とぼんやりと思っている。

 

・潜在層

40代以上のすべての人。高血圧の可能性があるが、自分は高血圧かは知らない。

 

ターゲットを確実に引き込む|記事LPの書き方を4STEPで紹介

豚の鼻

 

一般的に記事LPは、ターゲットが共感しやすいようストーリー調で進めます。次の流れで構成するのがおすすめです

  • 安心・共感
  • 興味・関心
  • 気づき・驚き
  • 信頼

初心者の方でもすぐに書き始められるように、4ステップで順をおって紹介します。

STEP1:安心・共感

安全

 

LPでは「ファーストビューに商品名やキャッチコピー、権威付けやオファーなど伝えたい要素をすべていれるのが効果的」ということは以前の記事でお話しました。

LPではターゲットは初めからページを広告と認識し、そのうえで広告であるものとして読んでいるためファーストビューに広告色が出ていてもなんら問題はありません。

しかし広告らしさを感じさせない自然な印象の広告を前提としている記事LPでは、冒頭からPRし過ぎるとターゲットが警戒心を強めてしまい、離脱される可能性が高まってします。

たとえばギンギラの指輪を両手の5本指につけた金髪のセールスマンからセールスを受けても、怪しくて話を聞く気にさえなりませんよね。それと同じで、まずは安心感をもってもらえないと、記事を読み進んでもらうことすらできないのです

書き始めは特に警戒させないことを意識しましょう。

 

STEP2:興味・関心

もちろん安心してもらうだけではコンバージョンにはいたりません。興味を抱いてもらうことが必要です。

「買わせよう」ではなく「合わせよう」

興味を抱いてもらうには「買わせよう」ではなく「合わせよう」の意識が大切になってきます。

人は自分と似たような境遇に興味を抱き、共感を覚えるものです。

ターゲットと同じニーズを持った人物になりきり、ストーリー調ですすめていきましょう。

 

STEP3:気づき・驚き

  気づき

共感を持ってもらったら、次はターゲットを育成することが必要になります。モチベーションが低い潜在層や順顕在層の態度変容を促すには教育や啓蒙が必要だからです。

この辺りから少しずつターゲットのモチベーションを上げていきます。
ポイントは気づきや驚きを与えるコンテンツを入れることです。

 

 

  • あ、そうそう、こんなことに困ってたんだ!(気づき)
  • こんな方法で解決できるんだ!(驚き)

 

こんな風に感じてもらえるようなコンテンツを意識しましょう。

有益情報:自社情報=8:2の心構え

記事LPでは有益情報:自社情報=8:2くらいの心構えで、とにかくターゲットの為になる情報を提供することが肝心です。

「それでコンバージョンできるの?」

と思われるかもしれませんが、記事LPの役割はターゲットを教育し、LPへ誘導させることにあります。

ターゲットに価値提供しなければ、LPにたどり着くまえに間に離脱されてしまうのです

考え方としては、

  • このタイトルにアクセスしてくるユーザーはどんなユーザーだろうか
  • どんな情報を提供すれば喜んでくれるだろうか

この2点を念頭に置いてユーザーニーズの深堀りをし、ユーザーの役に立つ情報を置いてあげましょう。

 

 

<お役立ちコンテンツを盛り込む>

・育毛剤の記事LPなら→「薄毛の原因」や「育毛剤の効果的な使い方」

・スーツの記事LPなら→「スーツの生地選びのポイント」や「スーツのメンテナンス方法」

・転職サイトの記事LPなら→「面接のコツ」や「履歴書の書き方」

 

 

といったように、ターゲットの役に立つコンテンツを軸に書くよう心がけましょう。

STEP4:信頼

信頼

 

安心→興味→驚きときたら、信頼です。


具体的な数値や事例でターゲットのモチベーションをあげましょう。もちろんここでもあくまでも記事調でお願いします。

分析データを入れる

グラフ

 

統計データ調査結果を入れると信頼性がグッと上がります。


データを載せる際はビジュアル面にも気を配ることが肝心です。図やグラフを活用して何を表しているのか、ターゲットがひと目でわかるよう記載るしましょう。

統計データや調査結果データは自社データでも構いませんが、厚生労働省などの公的機関、第三者機関のものが望ましいです。


また、データを載せる場合、調査の時期や方法、対象や母数などの基準もしっかり確認するようにしましょう。

 

・調査時期

「いつからいつまでの調査なのか」

調査期間が短いと、信頼性は弱くなります。また調査期間が長くても、実施時期があまりにも前だと、信憑性は下がってしまいます。ある程度期間をかけた調査の、なるべく最近のものをチョイスすることが肝心です。

・対象

「誰を(何を)対象とした調査なのか」

たとえばエイジングケア化粧品の効果調査では以下の2つの内どちらが信頼できるでしょうか。

  • もともとモチモチ肌のシワひとつない20代女性を対象とした調査
  • 最近肌のキメ乱れが気になりだした40代女性を対象とした調査

当然後者ですよね。

できるだけターゲット層と近い属性の人を対象としたデータを用いましょう。

 

 

・調査人数

いわんや、調査人数はデータが示す数値の信憑性に大きく影響します。

 

  • 100人を対象にした臨床試験のデータ
  • 10000人を対象とした臨床試験のデータ

では、信頼性がまるで異なりますよね。

 

なるべく母数が大きいものを選ぶことが大切です。

もちろんデータの参照元・引用元の記載も忘れずにしましょう。

具体的数値を入れる

具体的数値を用いることで信頼性があがります。

  • 売り上げ実績○○個
  • 満足度○○%


    なお数値は奇数の方が効果があるとの研究データもあります。

ただし、薬事法や景品表示法に注意が必要です

具体的な変化を謳わないと薬機法や景表法違反にはならないと思われがちですが、そんなことはありません。

具体的な変化を訴求しなくも薬事法違反や景品表示法違反にあたる可能性は十分にあります。たとえばレコメンドウィジェット欄やSNSのフィードに並ぶ

  • 「夫の医師”え?シミは○○を使えば一瞬だよ?」
  • 「翌朝ドバババッ」
  • 「まだ知らないの?アレをするだけで肌がモチモチが手に入る」

などのタイトル。これらの表現はいずれも限りなく黒に近いグレーです。いつ摘発されてもおかしくありません。

ターゲットの好奇心をじわじわ刺激!効果的な記事LPのコツ5つを紹介

考える女性

1:文字を見やすく装飾する

記事LPのターゲットはそもそもモチベーションが低いため、全文読んではくれません。長い文章ならなおのことです。少しでも読み手の負担が軽くなるように装飾を施しましょう。

 

「ここだけ読んでくれれば内容は分かる」

「ここは何が何でも伝えたい」

 

という部分に太字やマーカー、背景に色を付けるなど目立たせることでメリハリがつき読みやすくなります。とはいえ、文字装飾も入れすぎると逆に見づらくなったり、なにがいいたいのかわかりづらくなったりするので注意が必要です。

2:魅力的なタイトルをつける

記事LPのタイトルはSNSフィードや投稿の間などに表示されるインフィード広告、「関連記事」、「おすすめ記事」としてYahoo!ニュースなどの記事下に表示されるレコメンドウィジェット広告などに表示されますが、他の投稿や広告のタイトルと一緒に並んでユーザーの目に触れる場合がほとんどです。

その他大勢のなかからクリックしてもらうには魅力的なタイトルをつけることが求められます。

魅力的なタイトルのコツ1:長すぎず短すぎず

タイトルの文字数は媒体ごとに定められています。
たとえばYDN(Yahoo!ディスプレイネットワーク広告)のインフィード広告は15字(全角・半角問わず)までです。

15文字~20字程度に収めるようにしましょう。

魅力的なタイトルのコツ2:2フレーズに分ける

リズムのよいタイトルは感覚的にスッと入ってくるものです。リズムを意識し、2フレーズに分けましょう。

 

△「美肌になりたい人におススメの○○サプリ」

○「【美しい肌へ導く】○○サプリ」

 

  • ~なあなた
  • 大丈夫ですか?

など呼びかけのフレーズを使うのもおすすめです。

魅力的なタイトルのコツ3:オノマトペを使う

オノマトペとは擬音語のことです。

  • 「スルスル」
  • 「ジワジワ」
  • 「モチモチ」

 

など音の表現をうまく取り入れることで、注意をひくことができます。

 

 

3:内容とタイトルをマッチさせる

ぴったり合うパズルのピース

魅力的なタイトルでターゲットを引き込むことに成功しても、内容とタイトルが合致していなければコンバージョンにはつながりません。

 

想像してみてください。もしあなたが興味を持ってクリックしたタイトルの先に、予想していた内容とかけ離れたのページが表示されたら…。

 

がっかりしますよね。

記事LPの内容とタイトルはマッチさせることは必須です。

 

くわえてタイトルと内容がマッチしていない場合、読了率が下がります。読了率が下がるということはユーザーの滞在時間も短くなり、SEO的にも好ましくありません。

 

 

4:トーンマナーをターゲットに合わせる

 

ターゲットが普段から見慣れているトーンマナーが使われていると、無意識に警戒心を緩めます。
トーンマナーを合わせるには、ターゲットが普段触れていそうなメディアを参考にする方法がおすすめです。
ただその際、メディアの選定には気を配らなければなりません。同じような年代でもターゲットによって普段触れているメディアが違うことがあるからです

 

 

ターゲットによってよく見るメディアは違う】

同じ30代前半女性でも…

・子育てママの場合…「mamagirl(ママガール)」「orange」

・子供がいない女性…「very」「CLASSY」

・セレブで上品な女性…「Oggy」

 

など、同じ30代前半でも属性によって普段触れているメディアは違います

読者が見慣れている雑誌や媒体の文調や展開、構成をまねてみましょう。ターゲットに合わせたトーンマナーを用いることが態度変容を促すことにつながります。

5:図を入れる

ただでさえ、モチベーションが低いターゲットに向けた記事LPです。文字ばかり延々と続くと嫌気がさしてきます。
そこで、ところどころ図や写真を入れることが大切です。

たとえば「髪の毛の根元には毛包と呼ばれる組織があり、そのなかには毛乳頭と毛母細胞があり、そこから表皮に向かって皮脂腺が…」とテキストで説明するより、図を載せたほうがバッと理解できますよね。

 

毛根

 

そのほか、画像の横にテキストをいれることで読み手の感情移入を誘うことが可能です。

6:漢字:ひらがな:カタカナ=2:7:1を意識

漢字ばかりだと堅苦しく見え、ひらがなばかりだと稚拙に見えます。漢字は適度に開き、カタカナも織り交ぜるようにしましょう。
一般的に、漢字:ひらがな:カタカナ=2:7:1の割合が読みやすいといわれています。

 

7:文字数は1500~2000程度

通常のLPにもいえることですが、長ければいいというものではありません。
特に女性向け商品の記事LPは長すぎると逆効果になります。「男性脳は理論的」「女性脳は感情的」といわれ、男性はスペックや機能に重点をおくのに対して、女性はイメージや雰囲気を重視する傾向があるためです。

無理に短くする必要はありませんが、くどいところや同じ内容を繰り返しているところなど、不要な箇所はカットし1500字~2000字程度に収めるようにしましょう。

 

8:ターゲットと親和性の高い出稿先を選ぶ

出稿先の選定も重要です。

せっかく質の高い記事LPを制作しても、獲得したい層を集客できなければ意味がありません。

充分な効果を得るためには、規模や知名度に惑わされるのではなく、ターゲット層と親和性の高いメディアを選択することが大切です。

 

記事LPは作って終わりではない!改善が大切

クリエイティブ記事LPは一回作って終わりではいけません。CV率を上げるためには反応を見ながらブラッシュアップを繰り返すことが大切です。試行錯誤を繰り返すことでCV率の高い記事LPが作れるようになるでしょう。

 

橋本 駿
専業薬機クリエイター
未経験・知識ゼロで2015年webライター業界に参入し2019年に開業。
                                                                      業界屈指の専門性を活かし、現在は主に法人向けにwebコンテンツ作成や法律指導などを行っている。消費者庁発出の公的文書の誤りを指摘した実績も持つ。

・景品表示法務検定アドバンス(消費者庁、公正取引協議会主催)(合格者番号APR22000 32)

・食品の適正表示推進者(東京都福祉保健局認定)
・YMAA
・KTAA
・薬事法管理者
・コスメ薬事法管理者
・美容広告管理者

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

シェア
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメント一覧 (17件)

コメントする

目次