LIVEコマースは効果的な手法!しかしリスクも

YouTube配信やTikTok配信など、リアルタイムの配信で商品やサービスを販売する、「LIVEコマース」を導入する企業が増えています。
消費者と双方向のコミュニケーションを通じて商品を販売するLIVEコマースでは、さまざまなメリットがあります。
商品の魅力を伝えやすく、消費者の不安を事前に解消することも可能です。動画コンテンツの消費時間が多いZ世代への販売チャネルとしては有効といえるでしょう。
一方でリスクも潜んでいます。
たとえば薬事法や景品表示法、健康増進法などのコンプライアンス面です。
その特性上、LIVEコマースにおいて展開をコントロールすることはできません。台本を用意すれば、ある程度の展開は事前に見通すことが可能ですが、視聴者からの質問を完全に予想するのは不可能です。
そして消費者との距離が近いライブ配信では、盛り上がるあまり、ついついNGワードを発してしまうリスクが高くなります。
もっとも、多くの視聴者は貴社に好意的なファン、もしくは購入希望者です。多少口を滑らせたところで、つっこまれることはないでしょう。
ですが視聴者のなかに貴社を陥れようとする競合他社が紛れている可能性もあるわけです。
録画され、通報されれば行政摘発されることになりかねません。過去には、音声だけで行政摘発された事例がいくつも存在します。
音声を録画され摘発された事例
- 株式会社ヘルスに対する措置命令(2013/10/17)
口頭での広告に対しての措置命令。家庭用電気治療器の無料体験会場において「高血圧はパワーヘルスの生体電子で必ず治ります」などと説明し、優良誤認表示(景品表示法第5条第1号)で措置命令を受けた。 - 株式会社ライフサポートに対する措置命令(2015/2/17)
ラジオ放送による広告に対しての措置命令。「快適生活ラジオショッピング」と称するラジオ放送内でサプリメントの痩身効果を放送し、優良誤認表示(景品表示法第5条第1号)で措置命令を受けた。
ライブコマースにはメリットもある
【ライブコマースのメリット】
- 消費者との関係構築やインタラクションの増加が見込める
- 商品をリアルタイムでデモンストレーションできる
- 顧客の質問にすぐに回答でき、購入前の不安を消すことができる
- リアルタイムの放送によって信ぴょう性が高まる
- シェアによるブランド知名度や可視性の向上も期待できる
しかしリスクも避けられない…
【ライブコマースのリスク】
- 視聴者からの否定的なコメントやフィードバックによるブランド毀損
- 薬機法や景品表示法、健康増進法などのコンプライアンス問題
- 摘発のきっかけになりうる
- 「切り取り」や「キャプチャー」され誤認を招く情報が拡散する
措置命令が下された場合、次のようなニュアンスで社名と共に報道されます。
あの会社のあの商品の効果は嘘だった
商品やサービスの購入意思決定において、現代では機能的な利益や実用的な効果よりむしろ、感情的な結びつきや企業の姿勢、理念などが重視されます(エモ消費)。
そしてこのエモ消費の傾向は若い世代ほど顕著にみられます。
一度信頼を失えば、取り戻すのは簡単ではありません。
LIVEコマース薬事カンニングペーパーとは
弊社ではLIVEコマースやオンライン配信の際、うっかり薬機法(薬事法)や景品表示法などの法律に違反してしまわないようにあらかじめ対策をしておくサービスを提供しております。
- 「ここまでなら言って大丈夫」
- 「ここから先は言わない」
- 「ここは濁した表現を」
- 「こういう質問にはこの表現で回答」
といったことをテキストや図にまとめたものを、お渡しします。
薬事カンニングペーパーの内容
- OKワード
- NGワード
- 発言の注意点
- 実演の注意点
- 視聴者からの想定問答集など
詳しくはケースによって異なります。詳しくはお問い合わせください。