消費者庁は2020年12月22日、Salute.Lab(株)に対し、同社が供給する「イオニアカードPLUS」と称する商品に係る表示について、景品表示法違反(優良誤認表示)で再発防止などを求める措置命令を下しました。
違反行為者の概要
名 称 Salute.Lab株式会社(法人番号 4120001197539)
所 在 地 大阪市中央区平野町一丁目8番13号平野町八千代ビル
代 表 者 代表取締役 墨谷 剛史
設立年月 平成28年4月
資 本 金 1000万円(令和2年12月現在)
違反行為の概要
webページにあたかも商品を首から下げるなどすると 菌等を寄せ付けない効果が得られるかのように示す表示をしていたが実際には根拠のないものであった。
たとえば「検証結果で分かるイオニアカードの確かな効果」、「スギ花粉 84.5%除去」 及び円グラフの画像、「ヒノキ花粉77.6.%除去」「PM2.5 90.1%除去」「カードを身に つけるだけで 空気のトラブル からあなたを守る」、「花粉」、「アレル物質」、 「ウイルス」、「PM2.5」、「タバコのニオイ」及び「これらは、ぜんそく や鼻水・鼻詰まり、目のかゆみなどの原因に。インフルエンザには、二次感 染のリスクもあります。『イオニアカード』は、そんな”空気のトラブル”からイオンの力であなたを守ります。」等
あたかも花粉及びPM2.5を除去し、本件商品を身に着けた者にウイルス、 菌等を寄せ付けない効果が得られるかのように示す表示をしていた。
これら表示に対して消費者庁は合理的根拠の提出を要求。求めに対しSalute.Labは資料を提出したものの、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないものであったため消費者庁は景品表示法違反(優良誤認表示)として再発防止などを求める措置命令を下しました。
Salute.Lab(株)の対応
今回の措置命令を受け、Salute.Lab(株)は以下のように公表しています。
・消費者庁に対し、第三者評価機関での実証実験や各種参考文献等の具体的根拠となるエビデンスの提出をしたが合理的根拠とみなされず措置命令に至った。
・措置命令が出された事実を真摯(しんし)に受け止め、改善を図っていく。
・指摘を受けた個所については消費者庁からの指摘を踏まえ修正を進めている。
・今後は広告表示と商品作用が合致していることを客観的検証を十分に行い広告表示の適正化に努める。
本件のポイント
コロナ渦に便乗し、ウイルス対策商品が多く出回るなかでの措置命令です。本商品はコロナについては触れていないものの、ウィルス全般に効果があるかのように表示していたこと、誇大表示も多く用いていたことから措置命令に至ったと考えられます。
コロナ渦で空気清浄機の需要は増えていますから、これまで以上に取り締まりが厳しくなることも考えられます。ルールをしっかり理解して表示には細心の注意を払うことが重要です。