花粉症および花粉症予備軍の人は年々増え、今や日本人の6人に1人がかかっているといわれています。花粉症対策商品の規模は年々拡大しており、実にいろいろなアイテムが市場に出回っています。
しかしトラックドライバーなど、運転を生業としている方々をはじめ、薬の服用には抵抗があるケースも少なくありません。となれば、健康食品分野における花粉症対策のニーズは高いといえるでしょう。けれども、問題は薬機法です。健康食品で「花粉症」は使えるのでしょうか?
健康食品で「花粉症」は不可
薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)は医薬品と非医薬品を明確に区分していて、非医薬品に医薬品であるかのごとき表現を用いると違反になります。
医薬品であるかのごとき表現にのひとつに、疾患に対する効果効能が挙げられます。
「花粉症」は花粉「症」なので疾患です。したがって、健康食品で「花粉症」の語を用いると薬機法に抵触する恐れがあります。
NG表現
- 花粉症に
- 花粉症緩和
- 花粉症にいいみたい
- 花粉症への効果
- 花粉の季節に
- 花粉の対策に
注意したいのが「花粉の季節に」「花粉の対策に」など、症状への言及をせず、季節や状況の表現にとどめても不可である点です。間接的に言及するテクニックは他のワードでは使えるものもあるのですが、花粉症については不可になるケースが多いです。
実際に行政の見解として、東京都福祉保健局のHPに「花粉症への効果の標ぼうについて」というPDFが掲載され、違反事例とともに「解説」が示されています。
そのなかで、
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「花粉症」という表現はでてきませんが、「花粉の季節はつらい」などの表現により花粉症に対する効果を暗示する標ぼうとなっております。
よって【全体的に見ると】「医薬品的」な効能を標ぼうしていることになります。
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とあり、広告中に直接的な『花粉症』表現を用いなくても、『全体的な文意』から不可と判断する可能性があるとしています。
「花粉症をイメージさせる標ぼう」や「花粉症特有の症状」を示唆する表現に該当するとみなされかねない表現は避けるのが無難でしょう。
なるべく避けるべき表現
- 花粉
- スギ
- 春の鼻水対策
- ひのき」
- 春のムズムズ・イガイガ
- 飛散
- ティッシュ(マスク)が手放せない
- 春になると憂鬱
健康食品で「副作用」について触れると薬機法違反
サプリメントの広告やパッケージで「「ケースによってはめまい・吐き気をもよおすことがあります」など、副作用について標榜するケースがあります。しかし副作用について言及すると、基本的にすべてNGとなります。
めまい・吐き気・=「医薬品の副作用」であり、それについて言及することは間接的に医薬品的効能を標榜しているのと同じとみなされるからです。
副作用があると標榜することは本作用(=医薬的な効能)があると標榜することです。
反対に「身体にやさしく、眠くならないない」など副作用がない旨を標榜した場合も同じく薬機法に抵触します。健康食品では副作用について一切触れないようにしましょう。
OK表現
花粉症については、かなり遠回りな表現しか認められていないのが現状です。
OK表現
- 気持ち良く春を迎えたい(過ごしたい)方
- 春も快適に
- 冬から春の季節の変わり目が嫌いな方
- 転ばぬ先の杖で、春も元気にいたい方
- 春のグズグズに
グズグズは花粉症を連想させるものの、「グズグズ、クヨクヨと気にしてしまう性格や気持ちのこと」と抗弁できるような用い方であれば可です。
OK「春のグズグズに」
NG「季節の変わり目になるとグズグズしてティッシュが手放せない方」
ただし場合によっては「NGとなる可能性も
ただし、「前後の文脈や」周囲の図などとの位置関係、使用するイメージ画像によっては、可能な表現に留まるものであっても「花粉症の暗示」と判断される可能性もあります。
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