itemscope itemtype="https://schema.org/WebPage" data-barba="wrapper">

機能性表示食品で認められる表示は?いえること、いえないことを解説

健康増進法
この記事は約10分で読めます。
+1

「機能性表示食品」「特定保健用食品(トクホ)」「栄養機能食品」はいずれも健康への働きを表示できる保健機能食品です。3者は混同されがちですが、健康増進法や食品衛生法による細かなルールがあり、訴求できる範囲や規制内容が大きく異なります。

違反した場合処罰対象となることがありますから、しっかりと違いを押さえておかなければなりません。今回は機能性表示食品について見ていきましょう。本稿は

  • 機能性表示食品とはなにか
  • 標ぼうできること
  • 標ぼうできないこと
  • その他広告表示で押さえておくべきポイント

など、ライターや編集者など広告実務に携わる方向けの内容となっております(メーカー向けの記事はこちら)。

情報の信ぴょう性については薬事法管理者

  1. 「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン(平成 29 年 消費者庁)」
  2. 「食品の新たな機能性表示制度(機能性表示食品制度)について(平成27年3月消費者庁食品表示企画課)」
  3. 「機能性表示食品」適正広告自主基準(一般社団法人 健康食品産業協議会公益社団法人 日本通信販売協会)
  4. 「機能性表示食品に関する質疑応答集( 平成 31 年3月 消費者庁)」

に基づいて解説いたしますのでご安心ください。

機能性表示食品とは

薬サプリメント

機能性表示食品とは科学的根拠に基づいた機能性を事業者の責任において表示できる食品をいいます。

 対象食品は「食品全般」です。

  • 特別用途食品及び栄養機能食品
  • アルコール含有飲料
  • 脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、糖類といった過剰摂取が国民の健康に害を与える栄養素を過剰摂取させるもの

は除きます。

対象者は「生活習慣病等の疾病に罹患する前の人又は境界線上の人」とされています。
つまり”半健康人”です。既に病気になっている人、未成年者、妊産婦(妊娠計画中の者を含む)及び授乳婦への訴求はしないことと規定されています。

可能な機能性表示の範囲は、「部位も含めた健康維持・増進に関する表現」です。ただし疾病名を含む表示は認められません。

対象成分は「作用の機序が考察され、直接的又は間接的に定量可能な成分」とされています。難しいいかたですが要するに次の2点を満たす成分です。

  1. 作用のメカニズムが明らかになっていて
  2. その効果を数値で量ることができる

 

機能性表示食品とは

機能性表示食品とは科学的根拠に基づいた機能性を事業者の責任において表示できる食品

✓対象食品:食品全般(特定保健用食品や栄養機能食品、アルコール飲料、体に悪い栄養素を過剰に含むものは除く)

✓対象者:半健康人(病気になる一歩手前)

✓対象成分:作用のメカニズムが明らかになっていて機能を数値で量ることができる成分

✓機能性表示の範囲:部位も含めた健康維持・増進表現(病名は不可)

トクホの取得ハードルが高かったため機能性表示食品制度が導入された

出典:機能性表示食品制度が始まります|消費者庁

1991年の保健機能食品制度の開始以降、保健機能食品には「栄養機能食品」と「特定保健用食品(トクホ)」しかなく、機能性を表示する手段は特定保健用食品(トクホ)一択でした。 

ですが特保の許可取得には膨大な時間と費用がかかりますし、何より厳格な審査があります。許可申請しても、必ず通るわけではありません。 

つまり特定保健用食品制度は、資金力のない中小企業にとっては活用しにくい制度だったわけです。

 そこで食品表示法の施行と共に2015年4月から始まったのが「機能性表示食品制度」です。機能性表示食品制度によって、保健機能食品に新たに「機能性表示食品」が加わりました。

費用・時間の負担が軽いことがメリット

コストカット

機能性表示食品では商品の販売日の60日前までに必要事項(食品の安全性と機能性に関する科学的根拠など)を消費者庁長官への届出をすれば販売可能です(販売前届け出制度)。審査もなく、特定保健用食品と比較して時間・コスト両面で負担が小さいのが機能性表示食品のメリットといえるでしょう。

本稿では詳しくは取り上げませんが、機能性表示食品における科学的根拠の立証は以下のいずれかでおこないます。

(1)最終製品を用いた臨床試験(2条定義、3条2項及び18条2項横断的義務表示)

→ヒトでの臨床試験

(2)最終製品又は機能性関与成分に関する研究レビュー(2条定義、3条2項及び18条2項横断的義務表示)

→既存の論文をとりまとめる方法(SR(システマティックレビュー)とよばれる)

 

機能性表示食品の必要表示事項は下記のとおりです。

機能性表示食品の必要表示事項
  1. 機能性表示食品である旨
  2. 科学的根拠を有する機能性関与成分及び当該成分又は当該成分を含有する食品が有する機能性
  3. 栄養成分の量及び熱量
  4. 一日当たりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量
  5. 一日当たりの摂取目安量
  6. 届出番号(加工食品のみ)
  7. 食品関連事業者の連絡先
  8. (生鮮食品のみ)食品関連事業者の氏名又は名称、住所及び連絡先
  9. 機能性及び安全性について国による評価を受けたものではない旨
  10. 摂取の方法摂取をする上での注意事項
  11. バランスのとれた食生活の普及啓発を図る文言
  12. 調理又は保存の方法に関し特に注意を必要とするものにあっては当該注意事項
  13. 疾病の診断、治療、予防を目的としたものではない旨
  14. (加工食品のみ)疾病に罹患している者、未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)及び授乳婦に対し訴求したものではない旨
  15. 疾病に罹患している者は医師、医薬品を服用している者は医師、又は薬剤師に相談した上で摂取すべき旨
  16. 体調に異変を感じた際は速やかに摂取を中止し医師に相談すべき旨
  17. (生鮮食品のみ)保存の方法

機能性表示食品で表示できること、できないこと


機能性表示食品で表示が認められるのは基本的に届け出資料の範囲に限られます。ただし、キャッチコピー内容の一部省略・いいかえ・省略・簡略化・追加説明は可能とされています。

表示できること

機能性表示食品で標ぼうが認められるのは原則以下の3つです。

  1. 容易に測定可能な体調の指標の維持に適する又は改善に役立つ旨 
  2. 身体の生理機能、組織機能の良好な維持に適する又は改善に役立つ旨 
  3. 身体の状態を本人が自覚でき、一時的な体調の変化(継続的、慢性的でないもの)の改善に役立つ旨

基本的に届け出資料の範囲に限られますが、キャッチコピー内容の一部省略・いいかえ・省略・簡略化・追加説明は認められます。

1.容易に測定可能な体調の指標の維持に適する又は改善に役立つ旨 

ここでいう「容易に測定可能な体調の指標」とは「個人で簡単に測定可能」なものを指すわけではありません。

  1. 「学術的に測定方法が決まっているもの」
  2. 「学術的に妥当性が得られるもの」

を指します。

たとえば血液検査です。血液検査は専門家でない個人がおこなうと考えれば容易とはいえませんが、医学的側面からすれば容易ですよね。

血液検査でわかるものとして、たとえば、「コレステロール値」「血糖値」「中性脂肪」などがあり、これらの指標の維持に適する、または改善に役立つ旨は機能性表示の範囲になり得るということになります。

したがって以下のような表現が認められます。

  • 血糖値の上昇を抑える
  • コレステロール値を下げる
  • 血中の中性脂肪値を低下させる

2.身体の生理機能、組織機能の良好な維持に適する又は改善に役立つ旨 

身体の生理機能とは代謝や便通、組織機能とは肝臓や骨、筋肉などの働きを指します。これらの良好な状態を維持するために適する、改善に役立つ旨は認められるということです。

たとえば以下のような表現が認められます。

  • 「免疫機能の維持をサポート」
  • 「脂肪を代謝する力を高める」
  • 「腸内環境を整えます」
  • 「骨の成分の維持に役立つ」

3.身体の状態を本人が自覚でき、一時的な体調の変化(継続的、慢性的でないもの)の改善に役立つ旨

身体の状態を本人が自覚でき、一時的な体調の変化(継続的、慢性的でないもの)とはデスクワークによる眼精疲労、睡眠の質、ストレスなどによる不安感などを指します。

たとえば以下のような表現が認められることになります。

  • 「不安感を緩和する」
  • 「睡眠の質を向上」
  • 「疲れ目をサポート」

表示できないこと

機能性表示食品制度は「消費者の誤認を招かない、自主的かつ合理的な商品選択に資する表示」を目的とした制度です。省略やいいかえ、簡略化・追加説明は可能ですが、それによって医薬品的な効果効能をもつ、他の製品と比べて著しく優良であるかのごとき表現になってしまうと、消費者に誤認を与える恐れがあるため認められません。

あくまでも届け出資料の範囲を逸しないことが前提となります。以下はすべて不可です。

  1. 疾病の治療効果や予防効果を暗示させる表現
  2. 健康の維持・増進の範囲を超えた表現
  3. 科学的根拠に基づき説明されていない機能性に関する表現

1.疾病の治療効果や予防効果を暗示させる表現

疾病の治療効果や予防効果を暗示させる表現など、医学的な表現は認められません。

例)

  • 「診断」
  • 「予防」
  • 「治療」
  • 「処置」

病名の訴求も当然NGです。

例)

  • 「高血圧の人に」
  • 「心臓病の疑いがあるあなたへ」
  • 「花粉症が治ります」
  • 「風邪の予防に」

2.健康の維持・増進の範囲を明らかに超えた表現

機能性でいえるのは健康の維持・増進・栄養補給までです。健康の維持・増進・栄養補給を明らかに超えた表現は認められません。

例)

  • 「肉体改造」
  • 「増毛」
  • 「美白」

3.科学的根拠に基づき説明されていない機能性に関する表現

.科学的根拠に基づき説明されていない機能性に関する表現も認められません。

例)

  • 限られた免疫指標のデータを用いて、身体全体の免疫に関する機能があると誤解を招く表現
  • 抗体や補体、in vitro試験やin vivo試験で説明された根拠のみに基づいた表現
・in vitro 試験… 実験条件が人為的にコントロールされた環境にあるもの。例えば試験管内。
・in vivo 試験… in vitro 試験の対義語。実験条件が人為的にコントロールされていない環境にあるもの。例えば生体内(細胞内)。

その他認められない表示

1.他の商品と比較して著しく優良であるかのごとき表現

例)

「圧倒的高機能」

「×業界最高水準の○○配合」など

2.誤認を与えるような表記の

〇「血圧が高めな方の健康な血圧をサポートする」

×:「健康な血圧をサポートする」

→血圧が高めの方の血圧を低くする機能、血圧が低めの方の血圧を高くする機能の両方が含まれるような誤認を与えかねないため不可。

3.消費者庁長官に届け出た機能性関与成分以外の成分を強調する用語(栄養成分の補給ができる旨の表示及び栄養成分又は熱量の適切な摂取ができる旨の表示を除く)

消費者庁長官に届け出た機能性関与成分以外の成分を強調する用語もNGとなります。

強調する用語とは、

  • 「○○たっぷり」
  • 「△△強化」

のような表示をいいます。

含有量を色や大きさ等で目立たせた表示は望ましくありません。

主要面に機能性関与成分以外の成分名を目立つように特記した表示や機能性関与成分であると消費者に誤認を与えるような表示(例:○○(届け出た機能性関与成分以外の成分)のパワー)は望ましくありません。

4.消費者庁長官の評価、許可等を受けたものと誤認させるような用語

もちろん消費者庁長官の評価、許可等を受けたものと誤認させるような用語も不可です。

例)

  • 「消費者許可商品」
  • 「許可所得」
  • 「国の認可」
  • 『消費者庁承認』
  • 『○○省承認』
  • 『○○省推薦』
  • 『○○政府機関も認めた』
  • 『世界保健機構(WHO)許可』

違反すれば罰則対象に

機能性表示食品が食品表示基準に基づいた表示をおこなっていない場合、食品表示法違反として食品表示法の指示や命令の他、罰則の対象となる可能性があります。

禁止されていることを表示した場合、薬機法第68条の「未承認医薬品の広告」または景品表示法第 5 条の「不当表示」もしくは健康増進法第 65 条第 1 項の「誇大表示の禁止」に該当するおそれがあります。違反すれば罰則の対象となりますから、注意が必要です。


+1

コメント

タイトルとURLをコピーしました