化粧品で「小顔印象へ」はいえる?

薬機法
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「薬機法では具体的変化の標ぼうはNGだけど、抽象的な表現なら大丈夫」と思っていませんか。実はそれ、誤解です。たとえば化粧品などで「印象」といった表現が使われますが「小顔印象へ」は不可となります。

化粧品で「小顔印象へ」は不可

薬機法では身体の構造機能への具体的変化の標ぼうは禁止されています。では、抽象的な表現であれば、どんなものでも認められるのでしょうか。答えはNOです。たとえば化粧品でよく見かける「小顔印象」は認められません。

化粧品等の適正広告ガイドライン「E10 「痩身」、「顔痩せ効果」等の表現」には以下のようにあります。

 

E10 「痩身」、「顔痩せ効果」等の表現

類似の表現にスリミング、ファーミング、セルライトなどがある。これらは、身体の構造機能に影響を与えられるかのような表現となり化粧品等の定義の範囲を逸脱するので使わないこと。顔痩せ効果等の主旨の表現は化粧品等の効能効果の範囲を逸脱するので行わないこと

 

                                            (化粧品等の適正広告ガイドライン【2020年版】)

顔痩せ効果等の主旨の表現は化粧品等の効能効果の範囲を逸脱するので行わないこと明記されています。

 

「でも”印象”なら効能効果にあたらないからOKでは?」と思われるかもれません。しかしガイドラインは認められない表現の具体例として「小顔印象」を例示しています。

 

[認められない表現の具体例]

「ぐっと引き締めて」、「小顔印象へ

 

 

具体的な変化をうたっていないのに、なぜアウトになってしまうのでしょうか。

 

これは消費者に医薬品的効果を連想させるためです。

薬機法の目的のひとつに、医薬品と非医薬品を明確に区分し、医薬品を守るというものがあります。つまり消費者に医薬品的効果を連想させるか否かが重要なポイントになるわけです。

その点「小顔印象へ」とすると、顔が引き締まる効果(医薬品的効果)が得られるかのようなイメージを与えかねません。そのために小顔印象は不可となってしまうのです。

ただしメーキャップ効果であれば可能

ただし化粧によるメーキャップ効果であれば瘦身効果の標ぼうも可能です。化粧品等の適正広告ガイドライン【2020年版】では以下のようにしています。

化粧品でも化粧によるメーキャップ効果等の物理的効果等の外観的変化を表現する場合は、事実でありメーキャップ効果等の物理的効果であることが明確に示されていれば表現できる。

(化粧品等の適正広告ガイドライン【2020年版】)

次の2要件を満たした場合、メーキャップ効果等の「物理的効果等」の「外観的変化」の表示が認められます。

  1. メーキャップ効果等の物理的効果であることが明確に示されていること
  2. 真実であること

 

ここでいうメーキャップ効果の定義は次の通りです。

色彩により、覆う、隠す、見えにくくする等の物理的効果

 

OK表現・NG表現

OK表現

ガイドラインでは認められる表現として

小顔にみえるメーキャップ効果

を例示しています。

[認められる表現]

小顔にみえるメーキャップ効果

 

メーキャップ効果(色彩により、覆う、隠す、見えにくくする等)がOKということから考えると以下のような表現も可能です。

 

【OK表現】

  • 痩せ見え顔へ導くファンデーション
  • 二重顎をカバーしてシュッとしたお顔に見せる
  • 顔の影を覆ってスリムな印象へ

 

「小顔メイク」はギリギリ

では「小顔メイク」はどうでしょうか。こちらは広告などで頻繁に見かける表現です。

薬機法のルールに当てはめてみると

身体の構造機能への変化はうたっていません。

しかしながら、

「メーキャップ効果等の物理的効果等であることを明確に示す」という痩身効果の条件を満たしていません。

つまり、適法とはいえず、文脈によってはアウトになる可能性があるでしょう。

ただ多用されているにもかかわらず摘発事例がないことから、現状では許容範囲とされていると考えられます。

 

NG表現

ガイドラインでは認められない表現にとして以下を例示しています。

  • ぐっと引き締めて
  • 小顔印象へ

 

[認められない表現の具体例]

「ぐっと引き締めて」、「小顔印象へ」

その他ガイドラインでは

  • スリミング
  • ファーミング
  • セルライト

も不可としています。

 

名称に用いるのはOK?

では、効能効果としてではなく、「スリミング美容液」など名称に用いるのは可能でしょうか。

痩身効果を名称に用いるのは必ずしも不可とはなりません。薬機法の規制はチグハグなところがあり、効能効果としてではNGでも名称ならOKというものがあります。

例)

「ダイエットに効く」はNG

「ダイエット」の語を名称に使うのはOK

 

とはいえ、薬機法では強調表現を原則禁止しています。

たとえば「低刺激表現」は科学的に立証されている場合可能ですが、キャッチコピーなど強調しないことが条件です。

 

「アレルギーテスト済み」「ノンコメドジェニックテスト済み」、「皮膚刺激性テスト済み」も同様に強調すると不可となっています。

つまり痩身効果も名称に用いると強調とみなされる可能性が無きにしもあらずです。名称としても使わないのが無難でしょう。

 

抽象的な表現でも医薬品的効果を連想させると不可

薬機法では抽象的な表現でも医薬品的効果を連想させると不可となります。たとえば「見た目年齢ー〇歳」は「見た目」つまり外観の印象がー〇歳となりOKですが、「肌年齢ー〇歳」は「肌の構造機能」が”ー〇歳となり医薬品的効果を連想させるため不可となります。実務上極めて重要なポイントですから、しっかりと押さえておきましょう。

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