本稿では「コンバージョンを叩き出すランディングページの作成方法」を解説します。ランディングページ 作成の流れやコツ、失敗するパターンなどについて、800件以上のLP実績をもつプロライターのノウハウをぎゅぎゅっとつめ込みました。4STEPと5つのコツを詳しく説明しますので初心者はもちろん、制作会社のお役にも立てると思います。
ランディングページの作り方を4STEPで紹介
どんなに集客にお金を使っても、SNSに力を入れても最後のランディングページがお粗末だと、すべて無駄になってしまいます。マーケティングを成功に導くには、高品質なランディンランディングページを作成することが重要です。
ランディングページには縦長ランディングページとサイト型ランディングページ、記事型ランディングページがありますが、今回ご紹介するのは縦長ランディングページです。
では始めましょう!
ランディングページ作成は基本的に4STEPで進めます。
STEP1:リサーチ
STEP2:ペルソナ設定
STEP3:フレームワーク作成
STEP4:コンテンツ作成
STEP1:リサーチ
リサーチは事前準備にして最重要ポイントです。リサーチがランディングページの成否を左右するといっても過言ではありません。時間をかけて丁寧におこなえば、訴求軸が明確になり「盛り込むべき情報」「盛り込まなくてよい情報」の取捨選択が容易になり、「使うべき表現」「使うべきでない表現」がおのずと見えてきます。
結果、楽に成果の出るランディングページ作成を作れるようになります。
リサーチは大変ですが、一緒に頑張りましょう!
リサーチは次の4STEPで進めます。
STEP1‐1ニーズリサーチ
STEP1-2.13C分析(顧客・市場分析)
STEP1-2.23C分析(競合分析)
STEP1-2.13C分析(自社分析)
STEP1‐1ニーズリサーチ
記事コンテンツを作成するときは、事前にニーズをリサーチすると思います。LP作成でも同じようにニーズリサーチをおこないます。
ランディングページの作成で事前にリサーチするのは
- その商品(ジャンル)に関するイメージ
- その商品(ジャンル)に対する不満
などです。今回は次のようなニーズのリサーチ方法を紹介していきます。
・検索ツールで調べる
・口コミ・Q&Aサイトで調べる
・リサーチ業者に依頼する
・その他
検索ツールで調べる
最も手っ取り早いのが、サジェストやキーワードプランナーなどの検索ツールを使う方法です。
グーグルサジェスト
検索入力の際、一緒に検索されやすいキーワードが自動表示される仕組みです。
検索窓にキーワードを入力するだけなので、お手軽です。サジェストを一括ダウンロードするツールもあります。
【グーグルサジェストで分かること】
・関連キーワード
Google Trends(グーグルトレンド)
ある単語が、Googleでどれだけ検索されているかというトレンドをグラフで見ることができるツールです。検索ボリュームの推移をみることができます。
【Google Trendsで分かること】
・検索需要の推移
ウーバーサジェスト
海外製のSEOキーワードツールです。
- 検索ボリューム
- SEO難易度
- キーワード候補
- SERP分析まで一画面で確認できます。
以前は無料ですべての機能が使えたのですが、現在、無料ユーザーには使用制限がかかります。
【ウーバーサジェストで分かること】
- 検索ボリューム
- SEO難易度
- キーワード候補
- ・関連キーワード
Googleキーワードプランナー
同じくGoogleが提供するツールです。キーワードツールとしてお馴染みでしょう。
Googleキーワードプランナーではキーワードの検索ボリュームや関連キーワードなどを出すことができます。
ただGoogleキーワードプランナーは仕様が頻繁に変わるうえ、無料版だと正確な数値が出ません。
個人的にはウーバーサジェストや次に紹介するaramakijake(アラマキジャケ)がおすすめです。
【Googleキーワードプランナーで分かること】
・キーワードの月間検索ボリューム
・関連キーワード
・予測クリック単価
aramakijake(アラマキジャケ)
キーワードの検索数を簡単に調査できるSEOツールです。
使い方は「検索ボックス」にキーワードを入力して「チェック」をクリックするだけです。
アラマキジャケが他のキーワードツールと異なるのは競合検索数の予想値もでる点です。
【aramakijake(アラマキジャケ)で分かること】
・検索ボリューム
・関連キーワード
・検索順位別の月間検索アクセス予測数
・競合検索数の予想値
【キーワードを調べるのではなく、キーワードからニーズを調べる】
「こういうキーワードで検索するのはこういうニーズがあるからではないか」
とニーズをキーワードから読み解くことで、訴求力のあるLPが作れます。
口コミ・Q&Aサイトを調べる
口コミはニーズの宝庫です。
Amazonや楽天などショッピングサイトの口コミや、口コミサイトでニーズを調べましょう。
家電なら価格コム
化粧品ならアットコスメ
飲食なら食べログ
美容ならホットペッパー
といったように、口コミサイトは業界ごとに大手のものがありますから、そこで調べます。低評価の口コミを中心にチェックするよう意識しましょう。低評価の口コミには不満があふれていているからです。
2ちゃんねる
2ちゃんねるは一般的には俗なイメージがもたれがちですが、実はユーザ―のニーズを知るうえでは非常に役に立ちます。2ちゃんねるは利用者も多く匿名性が高い掲示板であるがゆえに、本音が書きこまれやすいからです。
ユーザ―の考えや特定の商品、サービスに対する不満が赤裸々に投稿されているので参考にしてみてください。
Q&Aサイト(ヤフー知恵袋、教えてGooなど)
お悩み解決系のサイトもニーズを調べるのに適しています。
回答に関しては見る必要はないので質問だけチェックしましょう。
・低評価レビューを中心に調べる
なるべく低い評価レビューをチェックしましょう。低評価の口コミにはユーザーの不満が現れていることが多いからです。
・情報の鮮度に気を付ける
時代によって人々のニーズは変わるため、古すぎる情報もあまり役に立ちません。ヤフー知恵袋などお悩み解決系のサイトでは投稿された期間を限定することができます。
新しい、鮮度の高い情報だけをピックアップしましょう。過去1年、長くても3年以内に絞るのがポイントです。
リサーチ業者に調査依頼する
お金をかけて、業者に依頼するのも手段です。
アンケート調査会社やリサーチ会社に依頼すれば、手間をかけずにデータを得られます。調査だけでなく、分析までしてくれるところもありますが、対象範囲や年月、期間など調査基準に注意が必要です。
ただしネットリサーチでは対象がインターネットにアクセスして回答できる人に限られるので、サンプルに偏りが出る可能性があります。ターゲット層によっては適さないかもしれません。
プロフィール詐称など不正回答が起きやすい点にも注意です。
・調査基準(対象範囲や年月、期間など)を確認する
・手間は省けるが、必ずしも正確なデータが取れるとは限らない
その他
・自分で考える
盲点になりがちなのが自分のアタマで考えることです。
消費者の視点に立って、ふかく、ふか~く考えてみてください。
・お客さんに直接聞く
最もよいのはお客さんに直接訪ねることです。
実際に購入してくれたやお客の人の声が一番だからです。
「そうはいっても、ウチの業種はお客さんに直接きくのは、難しいよ」
という場合は、お問い合わせやアンケートなどを利用するとよいでしょう。
「そこまでする必要ある?」と思われるかもしれません。
しかし、ランディングページの成否はリサーチできまります。
「どんなニーズがあるのか」を掴んでおくと、「どのような軸で設計すればよいか」がわかり、驚くほど作りやすくなり、結果として効果の出るランディングページができるのです。
ニーズ調査は徹底的におこないましょう。
STEP1-23C分析
3C分析はマーケティングでよく使用されるフレームワークです。
顧客・市場(Customer)競合(Competitor)、自社(Company)の頭文字をとって3C分析と呼ばれます。
STEP1-2.1:3C分析(顧客・市場分析)
顧客・市場分析では業界の市場規模や、市場の成長性、顧客ニーズ、顧客の消費行動、購買行動などを分析します。
顧客・市場分析では
・マクロ分析
・ミクロ分析
・顧客分析
の3つをおこないます。順番に見ていきましょう。
【マクロ分析】
マクロ分析とはマクロ(大きな)視点での分析です。マクロ分析にはPEST分析が使われます。
PEST分析は社会的要因から、あなたの会社に与える影響を分析し、戦略を練るためのマーケティング手法です。
自社に影響を与えそうな事象を、列挙します。
政治的要因
経済的要因
社会的要因
技術的要因
の4方向から考えてみましょう。
【政治的要因】
薬事法の改正→サプリメント会社の広告表現に影響
【技術的要因】
AI技術の発達→介護施設のスタッフの負担減
【経済的要因】
円安→小売業者の輸入単価高騰
【社会的要因】
感染症の流行→レストランの売り上げ減
といった具合です。
PEST分析で、社会的要因を中長期的に分析し、自社にどのような影響を与えるかを考えて、訴求の参考にしたり、以後のマーケティングに活かしていきます。
【ミクロ分析】
「マクロの視点で社会全体を俯瞰的に分析したら、次はミクロの視点で業界を細かく見ていきましょう」ということです。
ミクロ分析にはファイブフォース分析を用います。
ファイブフォース分析とは次の5つの要因が業界全体の収益性を決めるというものです。
1買い手の交渉力
2売り手の交渉力
3新規参入業者の脅威
4代替品の脅威
5競争企業間の敵対関係
5つの力が強いほど業界の収益は低く、魅力のない業界ということになります。
1買い手の交渉力
買い手(顧客)の強さです。たとえば商品の切り替えコストが低いほど、買い手である顧客の交渉力が強くなります。買い手の交渉力が強いと、売り手は値引きを迫られ、収益は上がりません。
2売り手の交渉力
売り手(あなた)の強さです。差別化ができている商品であるか、原材料の仕入れ価格はどうか、プレイヤーの数などが収益性に大きく関わります。売り手が寡占状態である場合や、独占的な技術を持っている場合にば、高価格でも買い手は購入せざるを得ません。
3新規参入業者の脅威
あなたの商品を他社が販売するときの参入障壁はどれくらいでしょうか。参入障壁が低い程収益性を維持するのは困難になります。
4代替品の脅威
世の中は常に変化していますから、新たな製品がいつ出てくるかもしれません。 代替製品が出たときの切り替えコストから、自社がどの程度優位にたてるのか、検討しましょう。
5競争企業間の敵対関係
競争関係です。競合している企業の数や業界の成長率、自社のブランド認知度、投下している資本などから競争状態を評価してみましょう。
【顧客分析】
「市場と顧客」の最後は顧客分析です。ニーズについてはSTEP1‐1の顧客ニーズリサーチで調べましたから、ここでは「過去と現在の顧客の変化」を分析します。アンケートやお問い合わせの内容などから分析するとよいでしょう。
STEP1-2.23C分析(競合分析)
競合の強みを分析することで、競合と自社の差を見つけましょう。
競合他社チェックシートを作るのがおススメです。
<競合分析シートの作り方>
まずは表を作ります。
A社 | ||||
B社 | ||||
C社 | ||||
D社 |
次に、強みになり得る施策を書きだしていきます。
たとえば、育毛剤のネットショップなら
・送料無料
・返品無料
・翌日配送
・定期割引
などが強みの要素として考えられます。
そして次に、競合が実施している施策を表へ書き込みます。
送料無料 | 返品無料 | 翌日配送 | 定期割引 | |
A社 | ||||
B社 | ||||
C社 | ||||
D社 |
同じことをしている企業にチェックを付けていきます。
送料無料 | 返品無料 | 翌日配送 | 誕生月割引 | |
A社 | ✓ | ✓ | ||
B社 | ✓ | ✓ | ||
C社 | ✓ | |||
D社 |
こうして視覚化することで、他社の情報を整理しやすくなります。
ただ、結果に関しては分かりません。ウケているように見えても実はウケていないこともあります。確実にウケているだろうなと思われる部分だけで構いませんので、チェックしておきましょう。
STEP1-2.13C分析(自社分析)
ここまでの分析から自社の立ち位置、勝てる場所を考えます。
「これはまだどこもやっていないな」
「ここなら勝てそうだな」
と分析することで、方向性が見えてくるでしょう。自社分析は強みの整理にもなります。
・3C分析は大変だが、きちんとしておく
古来より「己を知り、敵を知れば百戦危うからず」といわれるように、己と敵を知ることで戦いに勝てるようになります。自社と競合を深く分析することはマーケティング成功への第一歩です。3C分析は大変ですが、一度やっておくと後から楽なので、しっかりと分析しておきましょう。
STEP2ペルソナ設定
ニーズリサーチが終わったら、ペルソナ設定です。
ペルソナはできるだけ詳細に設定するようにしてください。
たとえば単に「30代後半男性」とするよりも、「38歳独身男性、商社で営業をしている。趣味はバイク、週末は学生時代からの友人とツーリングに行く。大雑把な性格で、面倒なことは苦手。結婚願望はいまのところない」と細かく設定した方が、訴求軸がたてやすいですよね。
ペルソナは「外面的要素」と「内面的要素」の両面から、できるだけ詳しく設定しましょう。
ペルソナを詳細にたてておけば、PRすべきところとそうでないところが浮かび上がってきます。結果としてPRポイントの取捨選択が容易になり、効果的な訴求が可能になります。
ペルソナというと、「収入」や「職業」が重要と思われがちですが、最も大事なのは「価値観」です。
たとえば新卒でもグッチのかばんは買うかもしれませんし、社長でもコスパ重視かもしれませんよね。
・何が好きで何が嫌いか
・どういったことに魅力を感じ
・どんな時に買うのか
が分かるようにペルソナ設定しましょう。グッと訴求しやすくなりますよ。
STEP3LP構成(ワイヤーフレームを決める)
【LPの目的を再確認しよう】
この辺りで「LPの目的」を今一度確認しておきましょう。
LPの目的は言い換えると「訪問者にどんなアクションをとってもらいたいか」です。
商品購入か、資料請求か?それとも問い合わせか、会員登録なのか
ココが定まっていないと全体の軸がぶれ、ユーザーは「結局、なにがいいたいの?」となってしまいます。
初めに、大まかな骨組みを確認しておきましょう。ランディングページは大きく分けると次のようになります。
【ファーストビュー】
・メイン画像
・キャッチコピー
・権威付け
・オファー
・CTA
【ボディパート】
・結果
・証拠
・共感
・ストーリー
【クロージング】
・CTA
・フォーム
STEP4コンテンツ作成
ここまできてようやくコンテンツ作成です。先ほどの骨子に肉付けしていきましょう。
ファーストビュー
ランディングページで最も重要なパーツとなります。
なぜなら「webページを訪れたユーザ―は3秒以内に、自分に必要な記事か判断する」といわれていて、のっけでユーザーの興味を引けないとページから離脱されてしまうからです。伝えたいことを過不足なく盛り込むのがポイントです。
【メイン画像】
いうなればLPの「顔」です。LPの第一印象が決まります。
ひとめで商品の内容やサービスが分かるような写真を選ぶことが大事です。
ただし、眼をそむけたくなるような写真を使うのはよくありません。
たとえばニキビ対策商品のLPのファーストビューにニキビだらけの顔のドアップ写真を掲載するケースはよく見られます。
しかしターゲットが欲しいのは商品ではなく、商品を購入することで得られるポジティブな未来です。ファーストビューでネガティブな写真が飛び込んでくると、潜在意識もネガティブな方向性に引っぱられ、購入意欲が下がってしまいます。
汚い・グロテスクな写真はファーストビューには用いないようにしましょう。
【キャッチコピー】
キャッチコピーはもちろん重要です。
読者にとってのベネフィットになっているかが気を付けましょう。ヘルスケア商品は薬事法や景品表示法、健康増進法に注意しなければなりません。
→キャッチコピーの作り方
【権威付け】
人は権威があると、スゴイものであると認識してしまいます。
権威付けの例
- 「売り上げ累計○○個」
- 「お客様満足度○○%」
- 「◯◯公認」
ただしここでも薬事法に注意です。たとえばサプリメントで
「あの有名雑誌○○に掲載されました」
「私史上最高の商品です」
「もう手放せません」
などとすると薬事法違反となります(多くの広告ではこの種の表現が使用されていますが取り締まりきれず、野放しになっているのが現状です。)
【オファー】
「送料無料」「限定特典」「全額返金」などのオファーは最後に回すケースが多いですが、ファーストビューにもってきたほうがCV率は上がります。ユーザーはファーストビューを見てページを読むか決めるからです。
【CTA】
CTAをファーストビューに配置することで、LPの効果が上がる場合があります。
ボディパート
ボディパートは商品の特徴や効果の根拠などを提示します。
面積としては一番大きな部分です。必ず「結果→証拠→信頼→共感」の順番で進めます。
・結果
・証拠
・信頼
・共感
【結果】
ファーストビューで誘引し、ユーザ―の心をつかむことに成功しました。でもまだ安心は禁物です。ユーザ―も馬鹿ではありません。基本的に広告であると思いながら読んでいます(モチベーションはまだ低い)。そこで、結果が必要になります。
結果とは商品から得られる効果ではありません。
結果とは商品を購入することによって得られる未来、つまりベネフィットです(詳しくは後述します)。
「要するにこの商品を買うとどうなるのか」を書きましょう。
【証拠】
”結果”として示された内容をおいそれと信じるようなことはありません。結果に対するエビデンスの提示が必要になります。
「○○成分を配合しているので○○な働きをします。」「○○の技術を取り入れているので○○が可能です。」
このように「主張」を「理由」とセットで書きましょう。
証拠を提示しないとコンバージにはいたりません。ユーザ―はまず疑ってくるものと思ってください。
【信頼】
この辺りまでくるとユーザーのモチベーションは徐々に上がっています。しかしまだまだ信用していません。信用してもらうには「具体的な数値」や「客観的事実」「権威者の推薦」などが有効です。
具体的数値
- 「満足度○○%」
- 「○○ランキング1位」
- 「○○の実績」
客観的事実
- アンケートや調査の結果
- 臨床試験の結果
- 実証済みの結果
なお実証されていない効果を訴求すると景品表示法の「不実証広告」にあたるのでNGです。
また、他社製品と比較するのは薬事法違反になります。
権威者の推薦
- 「○○も推薦」
- 「○○も使用している」
○○に国家資格(医師・看護師・薬剤師・美容師など)を入れると同じく薬事法違反となりますので注意が必要です。
【共感】
体験談や事例を掲載し、悩みやコマリゴトに対する共感を呼びこみます。
「そうそう!」
「あ~わかる!自分も一緒!」
と思ってもらうことが重要です。この時のポイントはターゲットの属性を意識すること。
(詳しくは後述します)。
【ストーリー】
そうしてモチベーションを高めたら、ストーリーをかきましょう。
今や広告は邪魔者扱いで、広告の信頼性が下がっています。そこで感情に訴えかけるストーリーが重要になります。
ストーリーとは商品開発秘話や、商品にかける思いです。人は裏話や秘密話が大好きです。「業界裏話」「製造秘話」の類の番組はついつい見てしまいますよね。
「人はみな本当のことを知りたい」からです。その理由は「損をしたくない」からです。
ストーリーの最後には明確な意思表示を入れるのがおすすめです。
意外かもしれませんが
「~なので購入してください」
「~なのでお問い合わせしてほしいです。」
と情に訴えかけることで、コンバージョン率は上がります。
ストーリーに製造者の顔写真や製造風景などを入れるとより効果的です。
ストーリーを語ることで、
「この人は嘘を言ってなさそうだ」「信頼できそうだ」「好感が持てるな」
となります。
そして、
「ここはちゃんとしてそうだ」「こんなに頑張ってるんだから、ちょっとだけ貢献してあげようかな」「同じようなものばかりだから、共感できるところから買おう」
と変わっていくわけです。
得するより損したくない !損失回避の法則(プロスペクト理論)
人は無意識に、得することよりも損することを避けようとします。
たとえば次のようなケースがあったとしましょう。
A、100%の確率で50万円をもらえる
B、50%の確率で100万円を失う
この場合多くの人はAを選びます。しかし
A、借金100万円を100%の確率で50万にする
B、借金100万円を50%の確率で0にする
という問いかけの場合、多くの人はAを選びます。
期待値は同じ50万円なのに答えが変わるのです。
つまり、人は「利得」に対してはリスクを避け「確実なもの」を選ぶ一方、「損失」に対してはリスクを負ってでも損失を回避したい生き物なのです。これを損失回避の法則(プロスペクト理論)といいます。キャッチコピーやコピーライティングにおいても重要な考え方ですから、ぜひ覚えておきましょう。
クロージングパート
・オファー
・フォーム
さぁ、最終段階です。ここまでスクロールを進めてくれたユーザーはあなたの商品にかなり興味を持っているはず。しかしまだ迷っています。
「本当にここで買っていいのかな」
「他社も検討したほうがいいのでは」
「良い商品なんだろうけど、損したら嫌だし…」
そこで「今買わなければならない理由」を提示し、ユーザ―の背中を押してあげましょう。
オファーの内容としては次のようなものがあります。
・返金/返品保証
・後払い
・期間限定特典
・配達所止め
【返金/返品保証】
返金/返品保証をつけると、CV率が飛躍的にアップします。
「満足いただけない場合返品OK!」
「ご使用後でもご返品いただけます」
など、気前よくオファーしましょう。
ポイントは「※」などの注釈をつけないこと。注釈の細かな文字があるのが目に入っただけで
「返品可能とかいってるけどどうせ条件があるんだろ」
「実際には返品できないようになってるんだろ」
と思われてしまうからです。返品保証をつけても実際にはほとんんど返品してくることはありません。それよりも売り上げへの効果がスゴイので、返金/返品保証は迷わずつけるべきです。
【後払い】
ネットショッピング特有のリスクに、「代金を支払ったのに商品が送られてこない」というものがあります。商品が届いてから支払う後払い方式にすれば購入のハードルがぐっと下がります。
【期間限定特典】
人は期間限定に弱いです。「今だけ○○%OFF」「初回限定」「今買っていただいいた方だけに○○をプレゼントしています」など、”今買わなければ損する”と思わせるオファーも有効です。
【営業所止め】
商品によっては「購入したことを家族や知人に知られたくない」といった種ものも存在します。
本人が取りに行く営業所止めならば、バレることもなく安心です。
【フォーム】
フォームはできるだけ入力の手間を減らしてあげるよう意識しましょう。フォームの入力画面で離脱するケースは多いです。ここまできてユーザ―を逃がしてしまったら、泣くに泣けませんよね。フォームでは以下の点に気を付けましょう。
・フォームを分かりやすくする
・入力項目を少なくする
・自動入力できる設定にする
・「今このページを離れるとご入力いただいた内容が失われます」などの表示を入れる
入力フォーム数が10を超えるとCV率が50%ダウンするというデータもあります。未入力項目がある場合「今このページを離れるとご入力いただいた内容が失われます」など注意喚起をすることで、意図しない離脱を防ぐことができます。
CV率を7倍に上げるランディングページ作成の5つのポイント
POINT1ターゲット目線で作る
ランディングページ作成で最もよくある失敗が「売りたい」が先に立ち、商品の特徴や魅力ばかりをするパターンです。
商品軸で訴求すれば、ターゲットは離れてしまいます。
ターゲットにジブンゴトと思わせるために、ターゲット目線で作ることが肝心です。
と思ってもらえなければCVにはつながりません。
またLPというものは作って終わりではなく、テストを繰り返し改善していくことが大切です。
ところが商品のことだけを考えて作ったLPは、いざ失敗したときに改善できません。
ターゲット目線できっちりとニーズリサーチや顧客分析などをやっていれば、うまくいかなかった場合にも「あれ?こっちの訴求軸のほうがいいのかな」「もしかかして前提から違ってたのか?」など、思考が深まりやすく、改善しやすいのです。
CVを獲れるランディングページをつくるための肝心要のポイントは”ターゲット視点で作ること”。これはしっかり頭に入れておいてください。
商品の魅力ではなくベネフィットを訴求する
ターゲットが手に入れたいのは商品ではなく、商品を購入することで得られる未来です。「この商品を買うことでどのような未来が手に入るか」=「ベネフィット」について訴求することが重要になります。
POINT2広告色を出し過ぎない
今はウリコミ感を出すと敬遠される時代
インターネット広告も20年ほど前はすんなり受け入れられていました。
当時は悪質なフィッシングや騙し広告なども少なく、ネット広告はユーザーにとってそれなりに価値のあるものだったので、とにかくプッシュすれば、一定の効果はでていたのです。
しかし、ステルスマーケティングの増加や、アフィリエイトの興盛などにより徐々にネット広告の信頼性は落ちていきます。
今やネット広告は完全に邪魔者扱いです。生まれたときからネット環境が整っている”デジタルネイティブ世代”には、はなから広告をブロックする仕様にしている者も多いといいます。
信頼関係の構築が肝心
2020年現在、ネットでモノを売ろうとするなら、信頼関係の構築が肝心です。
ランディングページでは、ターゲットの購買心を煽るために以下のようなフレーズがよく用いられます。
・「これまでの商品は何だったの?」
・「業界の常識を覆す商品!」
・「あの○○も使っている」
・「間違いありません」
・「たったこれだけで-○○Kg!」
けれども実際にはこうした煽りフレーズは逆効果になることが多々あります。(そもそも景表法違反になるケースが多いです)もちろん、商品を買ってもらわなければならないので、一定の広告色がでるのは否めません。
さじ加減が難しいところですが、過度な煽りはコンバージョン率を下げる点は覚えておきましょう。
POINT3配色にも気を配る
原色は避け、色味は3色までにおさえる
色とりどりのギラギラした広告は、読み手に警戒心を抱かせてしまうものです。とくに原色(赤・青・黄)を多用するといかにもうさんくさい感じがでてしまいます。
なるべく色味は3色までにおさええ、原色は避けるよう心がけてください。
POINT4ユーザ―への要求をひとつに絞る
ひとつのLPのなかで
・資料請求はコチラ
・お問い合わせはクリック
・商品を購入する
など、二重、三重に構えるケースは多いです。
ターゲットを取りこぼしたくない気持ちは分かりますが、人間は複数の選択肢があると迷ってしまいます。
迷うと「また今度」になります。そしてその”今度”が来ることはまずありません。
POINT5口コミや事例はターゲットの属性に近いものをチョイス
共感を得るには、ターゲットの属性に近しい人の口コミを選ぶことが重要です。
例えば、「50代男性向けの育毛シャンプー」のランディングページの口コミのなかに
こんな声があったとしても共感は得られませんよね。
共感してもらい、モチベーションを高めるための口コミです。どんなに良いレビューでも対象にはまらなければ意味がありません。
大事なのはターゲットに
と思ってもらうことです。
欠点にも触れている口コミも載せる
褒めちぎった口コミばかりを載せるのではなく、欠点についても触れている口コミもチョイスすると、信頼性が高まります。
口コミはターゲットがベネフィットを想像しやすいところです。ベネフィットをうまく織り交ぜるように調整しましょう。ただし完全な捏造は薬事法違反になるのでご注意を。
実名と動画を掲載できれば、口コミの信頼性をかなり高めることが可能です。
しかしなかなかそうはいきませんので実名と顔写真でよいでしょう。手書きのアンケートなどでもリアリティが増します。
顔写真も実名もなく、コメントだけの場合、信頼獲得には全く寄与しないと思って差し支えありません。
ランディングページの質を高めることでビジネスは加速する
webマーケティングで成果を出したいなら、まずは質の高いランディングページを作ることが重要です。良質なランディングページを作ることで、見込み客を逃さず契約につなげることができます。ランディングページの中でも、今回紹介した縦長ランディングページは効果の測定もしやすく、改善もしやいためランディングページを初めて作る企業や初心者の方におすすめといえます。
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