にわかにブームとなっている「デトックス」。代謝活性効果や美肌効果があるとされ、セミナーや書籍なども人気を博しています。健康食品でもデトックス効果をうたうものは多いですが、そもそも健康食品でデトックスや毒素排出を標榜することはできるのでしょうか。
景品表示法務検定アドバンス(消費者庁、公正取引協議会主催)や食品の適正表示推進者(東京都福祉保健局主催)などを所有する専業薬機ライターが解説します。
健康食品で「デトックス」や「毒素」は不可

最近「デトックス」が人気です。
効果のほどはさておくとして、健康食品や化粧品でデトックスは謡うことはできません。
薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)では医薬品でないものが医薬品的な効果効能を標榜することを禁止しています。
医薬品的な効果効能のなかに、「身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効能効果」があります。
デトックス効果は「毒素の排出する」もしくは「毒素の排出を促す」の意味であり、「身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効能効果」にあたります。よって健康食品でデトックスの標榜は認められません。
以下の表現はすべて不可です。
NG
- 毒素
- 老廃物を排出する
- 老廃物の排出を促す
もっとも「排出」や「浄化」「還元」はそれ自体であれば標榜可能で、ただちNGとはなりません。ですがこれらは少なからず化粧品の効能を逸脱する意味合いを持つ表現です。
特に痩身効果の意味に解釈されるリスクがあります。したがって、
「汚れ」や「皮脂」「古い角質」など対象物を明示するべきでしょう。
例えば「ボディマッサージで不要物を浄化」に「*を付けて「汚れや皮脂を除去することです」という注釈を」付ければNGとはなりません。
OK表現とNG表現

以上を踏まえて、OK表現とNG表現を見ていきましょう。
NG表現
【NG表現】
- 毒素
- 老廃物を排出する
- 老廃物の排出を促す
- デトックス
- 体内浄化
- キレート効果
- キレーション
- 老廃物の排出をうながす
- デトックス効果
- からだの毒素に
まず、「毒素」はすべてNGだと覚えておきましょう。
なぜなら「毒素」は「排出する」もしくは「消す」というロジックしかありえないためです(「毒素をため込もう」なんてことはないですよね)。つまり毒素の表現を使えば、医薬品的な効果効能にあたるので不可となります。
「キレート」はキレーション治療という医療技術から定着した言葉です。デトックス美容が注目された頃にメディアを通じて広がりました。
キレーション治療はもともとは体内の金属を排泄する治療です。
現在も美容クリニックなどで健康や美容のために、「キレーション治療」として点滴などをほどこすところが少なくありません。体内浄化作用を促進することで、余計な毒素を排出するという考え方です。
「キレート効果」は健康食品や化粧品では認められません。
キレーション治療

特殊な薬剤を用いて不要な有害金属の体外排泄を促す治療。血管内に「キレート剤」と呼ばれる薬剤を点滴して行う。
他方「排出力」「浄化力」「還元力」は黒に近いグレーです。一昔前であれば「排出力」「浄化力」といった抽象的な表現は「筋力」「内臓機能」などと比較して身体への具体的な変化という印象を与えないので、見逃されていました。
しかし現在では人の能力に対して効果があるかのような表現をした場合、すべて不可となるおそれがあります。悪質な広告の増加などを背景にパトロールも強化されていますから、可能な限り使わない方が良いでしょう。
【グレー表現】
- 排出力
- 浄化力
- 還元力
OK表現

お伝えのように、「排出を促す」ロジックはNGです。なので化粧品でうたえる範囲はそう広くありません。
【OK表現】
- 中からキレイ
- 唐辛子に含まれるカプサイシンパワー
- 唐辛子のチカラ
- 余計なものはいらない
- 吸着パワー
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