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化粧品で「医師の推薦」は可能?権威付けのテクニックも紹介

医者 薬機法
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「○○医師がおススメしている」「○○病院も認めた」などの表記で商品をスゴイものに見せたい!

そんな風に考える人も少なくないでしょう。ヘルスケア商材ならどんなものであれ、医師による推薦は強力なPRとなります。

ですが化粧品や医薬部外品の場合、注意しなければならないのが、薬機法や景品表示法です。権威付けもやり方によっては法律違反となってしまうおそれがあります

本稿では、「化粧品や医薬部外品広告で医師等の推薦は可能か」また権威付けのテクニックも紹介します。

なお情報の信ぴょう性については

薬機法管理者の観点から

  • 医薬品等適正広告基準(通称適正広告ガイドライン)
  • 化粧品広告ガイドライン2020年度版
  • 薬機法本文

に基づき解説しますのでご安心ください。 

化粧品や医薬部外品の広告では医師の推薦は不可

医薬関係者の推薦は不可

「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」の第66条には「誇大広告の禁止」の規定があります。

誇大広告の禁止

何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の名称、製造方法、効能、効果又
は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告
し、記述し、又は流布してはならない(薬機法第66条)。

要はウソをついたり大げさな記事を広告したりを記述したり、流したりしてはいけませんという規定です。薬機法第66条の2項は以下のように続きます。

2医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の効能、効果又は性能について医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。

医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布すること」は前項に該当するとしています。すなわち医師などが保証したものと誤解されるおそれのある広告は虚偽誇大広告に該当するということです。

 

さらに厚生労働省が医薬品や医療機器に関する取り締まりの際の基準として各地方自治体の長にあてて出している「医薬品等適正広告基準(通称適正広告ガイドライン)」というものがあります。

「医薬品等適正広告基準(通称適正広告ガイドライン)」はあくまでもガイドライン、つまり”指針”であって、法的拘束力はありません。しかし化粧品や健康食品、医薬部外品などの広告にあたっては通常このガイドラインに則して作成する必要があります。

医薬品等適正広告基準(通称適正広告ガイドライン)のなかで医師などによる推薦について以下のように記載されています。

医薬関係者等の推せん

医薬関係者、理容師、美容師、病院、診療所、薬局、その他医薬品等の効

能効果等に関し、世人の認識に相当の影響を与える公務所、学校又は学会を

含む団体が指定し、公認し、推せんし、指導し、又は選用している等の広告

を行ってはならない

ただし、公衆衛生の維持増進のため公務所又はこれに準ずるものが指定等

をしている事実を広告することが必要な場合等特別の場合はこの限りでな

い。(医薬品等適正広告基準第4の10)

「公認」や「監修」「愛用している」「気に入っている」も認められない

注目すべきが推薦だけでなく、「公認」や「指定」「指導」「選用」もNGとなっている点です。

医薬関係者、理容師、美容師、病院、診療所、薬局、その他医薬品等の効

能効果等に関し、世人の認識に相当の影響を与える公務所、学校又は学会を

含む団体が指定し、公認し、推せんし、指導し、又は選用している等の広告

を行ってはならない」

つまり、認めた、監修、愛用している、使っている等の表現も認められない、ということです。例えば以下の表現はすべて不可となります。

  • ◯◯病院公認
  • ◯◯医師指定
  • あのカリスマ美容師も認めた
  • ◯◯医師が愛用
  • ◯◯病院推薦
  • 皮膚科医の私もオススメ
  • 美容師の私もおススメ

国家資格者や教授、大学・有名人の推薦もNG

また、推薦行為が禁じれられているのが医薬関係者だけでなく「理容師、美容師、病院、診療所、薬局、その他医薬品等の効能効果等に関し、世人の認識に相当の影響を与える公務所、学校又は学会を含む団体となっている点にも留意しなければなりません。

ここでいう医薬関係者等とは医薬品等の効能効果等に関し、世人の認識に相当の影響を与える人という意味合いです。

したがって、分野における専門家といえる教授や著名な権威も該当すると考えられます。

白衣の人物の登場も原則NG

薬剤師では○○医師○○病院スタッフなど明確に医薬関係者であると表記はしていないものの、医師のような恰好をしている人物を登場させる場合はどうなるのでしょうか。

医師風の恰好の人物を登場させてもそれすなわち医薬関係者の推薦に該当するとはみなされません。

日本化粧品連合会化粧品等の適正広告基準2020年版」は「E14.0医師等のスタイル(白衣等)での化粧品等の広告の禁止の原則」で次のように定めています。

 

E14.0 医師等のスタイル(白衣等)での化粧品等の広告の禁止の原則

「医師等のスタイル(白衣等)の人が、化粧品等の広告中に登場すること自体は直ちに医薬関
係者の推せんに該当するわけではないが、医薬関係者との誤認を与えないようにすること。
(化粧品等適正広告基準 )」

 

医師風の恰好をした人物を登場させても問題ないが、医薬関係者との誤認を与えないようにしなければならない」ということです。

では医薬関係者との誤認を与えないようにするには具体的にどうすればいいのでしょうか。

製品の販売会社の従業員が白衣を着て登場するのは可

続く「E14.1製品の研究者が白衣等のスタイルで登場する広告について」で以下のように定めています。

 

製品の研究者が白衣等のスタイルで登場する広告について

化粧品等の製品の研究者が白衣等の医師等であるかの誤認性のあるスタイルで登場する広告を行うときは、その製品の製造販売業の従業員であることが判る説明を事実に基づき明記した場合に限り、本ガイドラインE13 医師等のスタイルでの広告についてに該当しないものとする。なお、事実であっても「医学博士、M.D.、博士、Ph.D.」等の医薬関係者を暗示する肩書きは併記しないこと。」

 

医薬関係者との誤認を与えないようにするには、白衣等を着た人物が、医師等ではなく、製品の販売会社の従業員であることが容易に判断できる説明を併記することが求められます。

たとえば、

  • 白衣等のスタイルをした人物写真の下に「○○社(製品販売会社)従業員○○(名前)」と記載する
  • 文中に製品の販売会社の従業員であると明記する

などが考えられます。

ただし、製品の販売会社の従業員であることが、客観的にかつ容易にわかるように表記しなければなりません。文字のサイズが小さかったり、紛らわしい表記をしていた場合NGとなる恐れがあります。たとえば、「薬学の知識に詳しい○○社従業員」「薬剤○○アドバイザー資格所有の社員○○さん」などは認められないでしょう。

また「医学博士、M.D.、博士、Ph.D.」等の医薬関係者を暗示する肩書きを併記することは事実であっても認められません。

なんとか権威付けしたい…!違反しないテクニックを紹介

「医療関係者の推薦は禁止されている。しかし、なんとか商品を権威付けしたい…」法に触れずに権威付けするにはどうすればいいのでしょうか。

テクニック1:医薬品的な効能効果にあたらない表現を使う

化粧品や医薬部外品について医師などの推薦が禁止されているのは、その商品に医薬品的な効果効能があるとの誤認を消費者に与えないようにするためです。

つまり裏を返せば、医薬品的な効果効能にあたらない表現なら、医師などの写真と共に掲示しても問題ないことになります。

医薬品な効果効能にあたらない表現とは

  • 栄養補給
  • 健康維持
  • 美容
  • 生体を構成する栄養素について、構成成分であることを示す

の範囲内の表現です。

また一般論の言及にとどめていれば、特定の商品の医薬品的な効果効能を標榜しているとはみなされません。

 

【OK例】

美容師の写真とともに「ダイエットのために食事制限をしていると髪にもよくありません。この○○(商品名)は髪にアミノ酸を与え、つややかな、くし通りの良い髪へ導いてくれます。」

→〇

事制限をしていると髪にもよくない」という一般論を掲げ、商品にはアミノ酸が含まれ、髪をつややかにする(健康)ことを述べるにとどめているのでOK

 

医師の写真とともに、「男性の肌は乾燥しがちなので、女性以上に保湿が重要です。この○○(商品名)は肌にうるおいをあたえ、ハリのある肌に整えてくれます。」

→〇

○○(商品名)が肌にうるおいをあたえ、ハリのある肌に整える(美容)ことを述べるにとどめているのでOK

 

他にも「規則正しい生活習慣」「栄養バランスのとれた食事」など、一般論についての言及にとどまっていれば問題ありません。

 

【NG例】

医師の写真とともに「○○(成分名)には肌のターンオーバーを促し、肝機能を向上させる効果があると近年の研究で判明。この商品は○○が豊富に含まれるので、お酒好きな人に大変おすすめです。」と記載

×

肝機能を向上させるという医薬品な効果効能を示しているため不可です。

テクニック2:肩書をいい替える

変わるときの看板

たとえば、幼い子供や、そこらへんのアフィリエイターが「このシャンプー、スゴイいいですよ!」といっても聞き流しますよね。一方、美容師が「○○のシャンプースゴイおススメで私も使ってるんですよぉ~」というと、なんだか本当っぽく聞こえてきます。

つまり、医師等の推薦で問題となるのは推薦者の影響力の大きさです。推薦行為そのものを禁止しているわけではありません。なので紹介者の肩書をいいかえることで訴求可能です。

  • 美容師→美容のプロ、美容家、ヘアメイクアップアーティスト
  • 皮膚科→皮膚の専門家

事実であることが前提

虚偽誠実信実

もちろん適法となるのは表記内容が事実であることが前提です。表記内容が虚偽の場合、虚偽広告として薬機法違反や景品表示法の優良誤認にあたります。

健康食品や雑品は医師の登場も推薦もOK

医薬部外品や化粧品における医師の推薦は禁止しているのは「薬事法」と「化粧品等の適正広告ガイドライン」です。「薬事法」と「化粧品等の適正広告ガイドライン」の規制対象は医薬品、医療機器、化粧品でありサプリメントなどの健康食品や雑品には適用されません。したがって健康食品や雑品は医師の登場も推薦も可能です。


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