AGA薬の「ミノキシジル」。市販の発毛剤に配合されていることもあり、ミノキシジルの名前をご存じの方は多いでしょう。しかし気になるのがその効果とリスクです。
- 本当に髪が生えるの?
- 副作用があるって聞いたけど…
などの不安を解消するため、本項ではミノキシジルの効果やそのメカニズムや副作用、効果アップのコツなど解説していきます。
ミノキシジルとは

まずは「ミノキシジルとは何ぞや」といったところから解説していきます。
発毛効果が認められた数少ない成分
ミノキシジルは優れた発毛効果が認められている数少ない成分です。
もともとは血管拡張薬として開発された成分ですが、服用した方に多毛症がみられたため、発毛剤としての研究が進められるようになりました。その後発毛作用が認められたため、世界中で使用されるようになったのです。
日本でも、厚生労働省の認可を受けてAGA治療として広く用いられています。
壮年性脱毛症への効果が認められている
ミノキシジルには、壮年性脱毛症における「発毛」と「脱毛(抜け毛)の進行予防」の効果が認められています。
フィナステリドとの違いは?
ミノキシジルと同じくAGA治療薬として用いられ成分に「フィナステリド」があります。
ミノキシジルとフィナステリドの違いは薄毛に対する「効果」です。
- ミノキシジル…血行促進作用により発毛する「攻め」の薬
- フィナステリド…薄毛の原因物質(DHT)を抑制し脱毛を防ぐ「守り」の薬
ミノキシジルとフィナステリドはそれぞれ違ったアプローチで薄毛改善するため、併用することで効果アップを図れるとされています。
ミノキシジルの発毛メカニズムって?

では、ミノキシジルはどのようにして髪を生やすのでしょうか。詳しいところはいまだ判明していないものの、大きく次のような働きで発毛に寄与するのではないかとみられています。
- 血行促進する
- 毛乳頭細胞・毛母細胞を活性化させる
1.血行促進する

ミノキシジルのひとつ目の働きは、血行を促進して髪の細胞に栄養を届けることです。
ミノキシジルには血管拡張作用があります。毛細血管が広がり、血の巡りが良くなると髪に栄養が届きやすくなります。
栄養が細胞にたくさん届けばその分髪が育ちやすくなり、結果として髪の毛が生えやすくなるわけです。
2、毛乳頭細胞・毛母細胞を活性化させる

ふたつ目の働きは、毛乳頭細胞・毛母細胞を活性化させて髪の生成を促すことです。
髪の毛は、頭皮の奥にある毛根のなかの「毛包」で作られます。毛包の根元には、髪の発育にかかわる「毛乳頭細胞」があります。毛乳頭細胞のまわりを取り囲んでいるのが、「毛母細胞」です。
毛母細胞は、毛乳頭細胞からの指示を受けて、分裂を繰り返して増えていき、次第に角質化します。
角質化した毛母細胞が集まったものが「髪の毛」です。
毛乳頭は毛細血管から必要な酸素や栄養素などを受け取り、毛母細胞へ発毛や脱毛の指令などを出しています。
つまり、毛の発育には毛乳頭細胞が発毛・育毛の指令をだし、毛母細胞がそれをきちんと受け取ることが重要になります。毛乳頭細胞と毛母細胞は車の両輪です。いずれの働きが低下しても、発毛のサイクルはうまく回りません。
ミノキシジルには毛乳頭細胞・毛母細胞を活性化させる作用があり、発毛のサイクルをフル回転させることで発毛を促しているのです。
ミノキシジル薬の種類
次にミノキシジルの種類を見ていきましょう。
ミノキシジルには、外用薬(発毛剤・育毛剤)と内服薬があります。
外用薬(発毛剤・育毛剤)

外用薬はいわゆる発毛剤・育毛剤を指します。
フィナステリドやデュダステリドと異なり、ミノキシジル配合の外用薬は市販されていますから薬局などで簡単に入手可能です。流通している外用薬はいろいろですが、国内ではミノキジジル濃度は5%が上限となっています。
より高濃度のものを入手するには、海外から取り寄せる必要があります。
【代表的なミノキシジル外用薬】
- リアップ
- スカルプD メディカルミノキ5
- リグロEX5
- カークランド
- ポラリス
内服薬(ミノタブ)

内服薬はミノタブとよばれ体内への浸透率が外用薬よりも高く、効果も顕著に表れるのが特徴です。
国内流入はしておらず、AGAクリニックでの処方が必要です。個人輸入で入手することもできますが、様々なリスクがありますので、おススメしません。
【代表的なミノキシジル内服薬】
- ロニテン
- ミノキシジルタブレット
ミノキシジルの副作用

そんなミノキシジルには副作用があります。
外用薬と内用薬で副作用が異なりますので、それぞれ分けてみていきましょう。
外用薬の副作用
外用薬の代表的な副作用は以下の通りです。
- 頭皮の発疹・発赤、かぶれ、ふけ
- かゆみ、使用部位の熱感
- 体重増加、手足のむくみ
頭皮の発疹・発赤、かぶれ、ふけ

ミノキシジルの外用薬で頭皮に
- 発疹
- 発赤
- かゆみ
- かぶれ
- ふけ
といった症状が現れることがあります。これらは副作用といっても、頭皮のアレルギー反応によるものですから、過剰に心配する必要はありません。
肌が弱い方、敏感肌の方など気になる場合は皮膚科を受診するとよいでしょう。
かゆみ、使用部位の熱感

- かゆみ
- 使用部位の熱感
が生じるケースもあります。かゆみや熱感は血行が良くなることで起きる副作用です。
ミノキシジルに限らず、外用薬全般にみられる症状でもあるので、問題ありません。
平成21年2月にモニター店がおこった調査によるとミノキシジルの副作用が確認された割合は、平均で約8%でした。症状としてはかゆみ・かぶれなどが多く、重篤なものはありませんでした。外用薬の安全性は高いと判断して間違いないでしょう。
内用薬の副作用
ミノキシジルの内服薬では副作用として次のような症状が現れるケースがあります。
- 初期脱毛
- 多毛症
- 赤ら顔
- 体重増加・手足のむくみ
- 立ちくらみ
- 動機・息切れ
- 痒み
- 肝機能への影響
- 吐き気、めまい、倦怠感
初期脱毛

ミノキシジルを治療に使用した場合、治療をスタートしてまもなく抜け毛が増えるケースがあります。これは「初期脱毛」といい、悪いヘアサイクルを一旦リセットする過程で起こる脱毛です。
初期脱毛は、薬の効果が表れる兆しで、あくまでも一時的な脱毛症状なので心配いりません。
個人差があるものの、通常初期脱毛は服用後3週間~1ヵ月程度で始まり、3か月程度で収まります。
多毛症

ミノキシジル内服薬の副作用として代表的なのは、“体毛が濃くなる”ものです。
血行促進作用の影響が頭皮以外の部位にも及ぶと、その部分に栄養素がいきわたります。結果、毛が濃くなります。とても理にかなっていますね。
ただ裏を返せば、体毛が濃くなるのは薬がきちんと効いている証拠ともいえるので、頭髪への効果期待できます。
気になる場合は剃毛などで対応するか、医師に相談した上で薬の量を減らすことを検討すると良いでしょう。
赤ら顔

血行促進されることで起きる副作用です。
特に色白の方などはミノキシジルの内服で血流が良くなり、顔の毛細血管が透けて見えることがあります。
顔がほんのり赤くなるだけで、体調に何かしらの影響があるわけではありません。
体重増加、手足のむくみ

ミノキシジルの内服薬には
- 太る
- 手足がむくむ
などの副作用も報告されています。
一般的にむくみは、血液やリンパ液などが滞ることが原因です。なぜミノキシジルの服用によって体重増加やむくみが発生するのかは現段階では分かっていません。
動悸・息切れ

動悸と息切れはミノキシジルの血流促進作用による副作用です。心臓の血液を供給しようとする働きが高じて、ドキドキとした動悸や息切れが起きる場合があります。
立ちくらみ

ミノキシジルの血圧を下げる働きによって、立ちくらみが起こる場合があります。
血流が良くなっているところ、急に立ち上がると上半身の血液が不足して立ちくらみが起こります。
肝機能障害

内服で肝臓に負担がかかることにより肝機能障害をおこすケースがあります。
重大な副作用であるものの肝機能への影響が副作用として出るケースは非常に稀です。
過度な心配は要りません。ただ、以下に該当する場合は、医師にその旨を伝えておいたほうがよいでしょう。
- 既往症がある
- 他の薬で肝機能障害が起きたことがある
- 肝臓が弱い
吐き気、めまい、倦怠感

そのほか
- 吐き気
- めまい
- 倦怠感
などの副作用が出ることもあります。
血行がよくなると、その分血圧は低下します。お伝えのようにミノキシジルには血行促進作用がありますから、服用することで血圧が低下するわけです。
血圧が低下した結果、吐き気やめまい、倦怠感など貧血のような症状が起きるケースがあります。
副作用はどんな薬にもある!

ここまで読んでいただいて、
「ミノキシジルって副作用って結構たくさんあるな!」
こんな風に感じた方もいらっしゃるかもしれません。しかし副作用というのはあらゆる薬について回るものです。
本作用があれば多かれ少なかれ副作用も必ずあります。たとえば、あなたも風邪をひいて熱が出たら、風邪薬を飲むと思います。風邪薬の本作用は「解熱・咳止め・鼻水止め」などです。副作用は「眠くなる」です。
咳や熱の症状をやわらげたいと思ったら、眠くなるという副作用があっても風邪薬を飲ますよね。風邪薬を服用しなければ風邪の症状は改善しないのですから。
それと同じで、ミノキシジルも服用しなければ発毛効果を得ることはできません。
これだけは守りたい!ミノキシジルの効果を伸ばす4つのコツを紹介

最後にミノキシジルの効果を最大限に得るためのポイントを紹介します。心がけ次第でできるものばかりですので、ぜひ取り入れてみてください。
1:外用薬は「毎日」「継続的に」

あらゆる育毛剤や発毛剤に共通していえることですが、短期間使用しただけでは効果は出ません。
外用薬には特に継続的な使用が重要です。
そもそも薬のチカラで生体のメカニズムに変化を起こそうとするのですから、短期間で効果が表れないのはいわば当たり前ですよね。 最低でも3か月は継続して使用しましょう。
2: 内用薬は「毎日」「定時」に「継続的に」

内服薬の場合、継続的な使用だけでなく「定時に」服用することも重要です。
ミノキジジル内服薬は体内の濃度を一定に保つことで効果を発揮するものだからです。
なので
- 毎日
- 決まった時間
に服用しましょう。
3:医師の指示を守り、正しい用法用量で使用する

医師の指示を守り、正しい用法用量で使用することも大切です。
特に内服薬では
- お金が続かないから間引く
- 効果が感じられないから増やす
など自己判断で服薬量の増減をしてしまうケースが少なくありません。
規定量を服薬しないと効果は得られませんし、反対に服薬量を増やしても副作用のリスクが増大するだけです。どうしても増減したい場合、自分で判断せず、医師の指示を仰ぎましょう。
4:取り扱いに気を付ける

ミノキシジルは、内・外用薬問わず血圧に異常がある人は使用できないことも覚えておかなければなりません。
ミノキシジルはもともと、血圧の薬として使用されていた医薬品であり、心臓に強い負荷がかかります。
血圧に異常がなくても、妊婦や小さな子供が服用すると大変危険ですから、触らせないようにしましょう。
妊婦が服用した場合、胎児(特に男児)に悪影響が出る可能性もあります。
一般に薬剤を反復して投与し続けていると、体が薬に対する抵抗性を獲得し、効果が薄れてしまう「耐性」と呼ばれる現象が起きることがあります。ミノキシジルも使用しているうちに効果が弱まってきたように感じる人がいるといいますが、ミノキシジルに耐性はあるのでしょうか?
発毛剤の使用に関しても同様の現象が起こる場合がありますが、ミノキジジルに耐性があるという医学的データは今のところ存在しません。
効果が薄れてきたように感じるのは耐性ができたからではなく、抜け毛誘発要因(生活習慣の乱れ、頭皮環境の悪化、脱毛ホルモン「GHT」の増加など)が増えたことによると考えられます。
ミノキシジルは医師に処方してもらおう
ミノキシジル外用薬は第一医薬薬として薬局でも購入できますが、内服薬は医師の処方なしには入手できません。海外から個人輸入もできますが、リスクが高いです。ミノキシジルはAGA専門のクリニックで処方してもらうのが賢い選択といえるでしょう。
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